2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

本の紹介 バリー・M・コーエンほか編著(安克昌訳者代表、中井久夫序文)『多重人格者の心の内側の世界ーー154人の当事者の手記』作品社、2003年(Barry M. Cohen etal(eds.), 1991, Multiple Personality Disorder from the Inside Out) 『心の傷を癒すとい…

本の紹介 杉田俊介・櫻井信栄編・河村湊編集協力『対抗言論』1、法政大学出版局、2019 2週間ほどかけて少しずつ読んだ本。これも参考になる論文が多く、とてもすべてを紹介している時間がない。以下、目次といくつか目に留まった文章について言及する。 〈座…

本の紹介 長谷川紀子『ノルウェーのサーメ学校に見る先住民族の文化伝承――ハットフェルダル・サーメ学校のユニークな教育』新評論、2019年 この本もざっと目を通しただけである。それでも、著者が長期間に渡ってフィールドワークを行ない、丹念に準備した書…

本の紹介 安克昌『増補改訂版 心の傷を癒すということ』作品社、2011年 河村直哉『精神科医・安克昌さんが遺したもの――大震災、心の傷、家族との最後の日々」作品社、2020年 今年になってNHKで安克昌氏を主人公とした安氏の著書と同名のテレビドラマ「心の傷…

本の紹介 中村隆之『野蛮の言説――差別と排除の精神史』春陽堂、2020年 大雑把に読んだだけだが、西洋大航海時代から始まって、現代の相模原障害者殺傷事件へと至る過程を、人種主義や優生思想を経由しながら「野蛮の言説」の系譜で読み解くという、思想史の…